フィオナが首を傾げると、シオンは「ここでは話せないわ」と困った顔をした。

「……なら、私の家に上がってください」

無表情でそう言ったフィオナに、2人は驚く。そして、家の中に入っていくフィオナの後を追いかけるように2人は家の中に入った。

「……フィオナ、あの2人は?」

部屋で静かに勉強を続けていたエヴァンは、シオンとサルビアの姿を見ると首を傾げる。

「2人は、特殊捜査員らしいよ」

椅子に座りながら、フィオナはそう言った。

「特殊捜査員……?」

「……ええ。私たちは特殊能力を持ってて、その特殊能力を使って事件の調査をしているの……2人とも、特殊能力を持っているわよね?2人には、特殊捜査員になってほしいの」

シオンの言葉に、エヴァンは驚いた顔を見せる。そして、エヴァンは「どうして……」と呟いた。

「驚かせてしまったかしら?私は、『探したいものや人を見つける力』を持っているの。その力で、特殊能力を持つ人を探したのよ……ちなみに、サルビアは『自然を操る力』を持ってるの」

そう言って、シオンは隣にいるサルビアに目を移す。エヴァンもサルビアに目を移した。

整った顔立ちの頬を赤らめ、俯き加減のサルビアに、エヴァンは可愛い、と思ってしまった。