小説家兼魔法使いの僕、ノワールの森の中にある家はとても賑やかだ。何故なら、新しくこの家で暮らすことになったネクロマンサーのカズの歓迎会が朝から開かれているからね。

カズがこの家で暮らし始めて数日経っているんだけど、今日までみんなそれぞれ予定があって歓迎会ができなかったんだ。だから今日、リビングを風船や花で飾り付けをして歓迎会を開いたんだ。

「わざわざこんなことしなくても……」

そうカズは最初言ったものの、どこか嬉しそうだった。準備をした僕と兄のリオンはホッとし、ジュースの入ったグラスをエリカとメルキュールが配る。

「カズ、我が家へようこそ!」

父さんがそう言い、カズとグラスを合わせて乾杯する。僕たちも「乾杯!」と笑ってカズとグラスを合わせた。

歓迎会ということもあって、母さんとエリカ、そしてメルキュールがいつも以上に豪華なご飯を用意してくれた。メルキュールは料理が得意で、普段の食事も用意してくれている。