「ゴメン、うちも別にだます気はなかったんだけど……」
「嘘だ……嘘だ……由紀が女の子なんて……コワイ、コワイ女の子怖い……!」

 あの後泡を吹いて倒れた良太を先生が保健室に運んだ。転校生の紹介が急に
次の休み時間に、と言うことになったため皆からは不思議そうな反応が返った来た。そりゃそうだ。

「なんか飲む? 良太」
「いいっ! 女の子が触ったモノ触るのまだ慣れてないし」

(ええ、女の子が触ったモノを触ることもだめなの?)

「そんなんじゃ女の子と仲良くできないよ?」
「……ううっだけど」
「一体何がどうして女の子と仲良くなりたいの?」
「……笑わない? 由紀」
「何言われても、笑いはしないと思うけど」

うちがそう言うと顔を急に赤くする良太。

「好きな人が居るんだ。話したこともないけれど、一目惚れしたんだ……」