高校の友人の誘いを断りいつもより早めに家のドアを開ける

リビングの扉を開ければ姉の(はな)とお母さんにお父さんが真剣な顔をしていた

またこの感じ…。
なんとなく察しがつく

『また、花だけ…なんで私に言ってくれないの』

私の言葉に3人は何も言ってこなかった

『私だってやれるんだよ、たまには私に依頼回してよ』

花が少しだけ不安そうに私を見てきた

『もういい、その依頼私が解決する!』

私は、積もりに積もった不満を吐き出すようにそう言葉を紡いだ

仕事の詳細も聞かないでそう宣言した私を止める人はいなかった

「わかった…(りん)がそう言ってくれるなら、鈴に頼む」

お父さんの言葉にお母さんと花が目を開いた

「鈴…本当にやるんだな、逃げ出さないな」

そう真っ直ぐ目を見られ私は『もちろん、直ぐに解決させます』といった

「わかった、なら荷物をまとめてこい」

私はその言葉に首を傾げる
お母さんはどこかに電話を始めた

「鈴、荷物まとめるの手伝うよ」

花が私の手を引いた

『まっ…待って花!!え、荷物まとめるって…お母さんはどこに電話してるの、え、、、』

花は静かに部屋まで歩いた

「今回の以来ね、しばらく家に帰れないの。だからお父さんやお母さんはすごく色々考えてたの。私も悩んじゃって…だから鈴がいってくれるって言ってくれて嬉しかったほんとにありがと」

花の言葉に私は『別に花のためじゃない…ずっと思ってた事だし』と強がってしまう私は可愛くないと思う

部屋に入り服や下着諸々のものを花に借りた出張カバンに入れていく

『何日くらいかかるかもわかんないけどあとは洗濯とか出来ればいいもんな』

きっと学校に行くことは出来ないと思うから勉強道具を机に置いていこうと思った時「鈴」