お願い、名前を呼んで。

目を覚ますと、隼人は起きていた。
ベッドに背を向けて、パソコンのキーボードを叩いている。

仕事が好きなんだな。
この人から、誰もこの時間を奪えない。

私は被っていた毛布で身体を隠しつつ、起き上がった。
「ねぇ、大丈夫なの?今、無理するとぶり返すよ。」

「大丈夫。優香のおかげでゆっくり眠れて、元気になったから。優香は俺の特効薬だな。倒れて、優香が会いに来てくれるなら、それも悪くないな。」

私のあの不安だった時間を返して欲しい。

「馬鹿なこと言わないでよ!人にこんなに心配させておいて。」

隼人も私自身でさえ、自分の声の大きさに驚く。
隼人が私の方を向く。

「ごめん、冗談だよ。だから、怒らないで。」

そう言うと、毛布ごと私を包んでくれる。

「怒ってないよ。でも、本当に怖かったの。このまま会えなくなったらどうしようとか、どうして、2週間も電話もしなかったんだろうとか。」

隼人は私から少し離れると、私の目を見つめて、
話し始めた。

「俺は、この2週間、連絡取ってなかったけど、一度も優香と離れるなんて考えなかった。俺達の関係は、そんな簡単には終わらないって自信もあった。だけど、仕事中に目の前が真っ暗になった瞬間、まだ優香と話せてないのに、優香に会いたいのに、このままじゃ死ねないって怖くなった。」

隼人も同じ思いでいてくれたんだ。

「私ね、今日、藤田さんから隼人のことを聞かされた時に、隼人の最近の様子を聞かれたの。でも、答えられなかったの。それですごく後悔した。」

「俺達はお互いを思い過ぎて、結局こうなってしまった。だから、これからは俺は、どんなに優香が嫌がっても電話もするし、会いにも行くから。」

「うん。私も寂しくなったら、電話するね。また、ここにも来てもいい?」

「当たり前だろ。」

隼人がもう一度、私を抱き締めると、被っていた毛布がずれて、私の下着が露わになる。

「だめだ、俺、やっぱり我慢できない。魅力的過ぎ。」

そう言うと、私に覆い被さり、熱い熱いキスをした。

私はまだ仲間が働いているだろう時間に、こんな事をしている罪悪感を感じながら、隼人を受け入れた。

私も本当は、ずっとこうして欲しかったから・・・。

隼人の甘くて熱い身体を感じながら、私の意識は上り詰めて行く。

「隼人、だめ。これ以上はだめ。」

私は隼人に懇願するけど、隼人は動きを止めてはくれない。

「優香が煽るから、もう優しくなんてできない。」

隼人の動きはますます激しくなり、私の意識は朦朧とした中で愛だけを感じた。

その後、二人は再び、深い深い眠りについた。