午後のミーティングのため、チームの皆んなが会議室に集まって来る。

「野崎さん、昨日急にいなくなってどうしたんですか?僕、心配したんですから。」

沢村君が話し掛けて来る。

「そうですよ。沢村君、野崎さんがいないって大騒ぎして大変だったんですよ。」

「でも、昨日は楽しかったですね。おかげで今日からまた頑張るパワーが湧いてきました。」

そんな会話を聞いて、藤田さんが可笑しそうに笑っている。

「さぁ、会議を始めますよ。皆んな、着席!」

私は号令を掛けて、会議を始めた。

それぞれが役割を持って、やる気に満ち溢れている。
以前より、発言も自主的で活発になった気がする。

おかげで、会議はスムーズに進み、予定よりも早く終わった。

充実したミーティングとなり、私の気分も高揚する。
藤田さんも同じ様に感じてたみたいだった。

「今日は良いミーティングだったね。結果的には、あの劇場の件で、それぞれの責任感や団結力が増して、良いチームになったよね。」

「本当にそうですね。今となっては内田様に感謝です。」
 
私達は、目を合わせて笑い合った。

「ところで、竹内とは上手くいった?」

「はい、まぁ。」

「そうか、そっちも良かったね。これで竹内からの夜の電話にも付き合わなくて済みそうだ。
野崎さん、プロジェクトとあいつの事、両方大変だと思うけど、よろしく頼むね。」

私は藤田さんへちょっこっと頭を下げた。
藤田さんには、色んな意味で頭が上がらない。