「僕もそうは思ったんだけど、一応の名目上は、このプロジェクトの責任者でもあるからね。」

「分かりました。明日。山田部長に提案内容を納得して頂かないといけないって事ですよね。」

「そう。山田部長は、今日は別のクライアントとの会食があって会社には戻って来れないし、月曜日の朝だと遅過ぎるからって。」

「何て、勝手な・・・。」

私の本音は止まらなくなっていた。

「ごめんなさい。藤田さんのせいじゃないのに。」

「僕も流石に、今回は野崎さんに同感だから。
山田部長に振り回されて、本当に悪いんだけど、
明日の10時にここに来て貰えるかな。山田部長は
昼からって言ってたけど、どうせなら、ちゃんとしたプレゼンのリハーサルとして準備をしたいと思うんだけど。」

「私も賛成です。月曜日は、絶対成功させたいですから!では、今日はこれで帰らせてもらいますね。最終確認は明日ということで。」

「皆んなは飲みに行くって言ってたけど、野崎さんは参加しないの?」

「はい、飲みたい気持ちもありますが、月曜日までは我慢します。」

「そうか、じゃあ、月曜日には美味しいお酒で乾杯しよう。部長の奢りで。」

「はい、楽しみにしてます!」

明日は結局出社することになってしまったけど、私の気持ちは晴れ晴れとしていた。

竹内君とのことを除いては。