研修を終えた後、誰が何階で働くのかが発表されます。私の働く病院は七階まであり、産婦人科や整形外科など科が違うのです。

「そういえば聞いたんやけどさ〜」

友達が教えてくれたのは、四階と五階は助手にとっては当たりの階で、六階と七階はハズレだというものでした。噂によるとハズレの階は忙しくて先輩が怖いというもので、私はハズレの階に行きたくはないなと思っていました。

しかし、友達は四階に、私は六階へ配属することが決まってしまいました。六階は東病棟が消化器内科、西が外科になっています。

「うわぁ〜、嫌やわ」

そんなことを友達に言い、緊張しながら私は看護助手の仕事を本格的に始めることになったのです。



六階で仕事をすることになり、私は九月までは東病棟で勤務することを教えてもらいました。何でも、同じ階にある病棟でも仕事内容が微妙に違ってくるためちゃんと東の仕事を覚えてから西へ行くようです。

小説や漫画などで、新人は温かく迎え入れてくれるし、きっとハズレの六階でも優しく指導してくれるはず……。そんな考えは、一瞬にして砕かれました。