担任はコピー用紙を片手に生徒登録番号が書かれた手帳を開いた。
私の番号を確認し、1601と書いた。
相談室に異様な沈黙が続く。
さっきまでは担任のペンを走らせる音が、
カサカサと、なっていたが今はすごく静かだ。
先にそれを破ったのは担任だった。
「葵衣さん最近、元気ないね。
一人でいることも多いし。
美緒さんと何かあったの?」
私は話すか迷った。
「...................」
「葵衣さんさ、黙ってたら先生何も
分からないよ。
話すだけでも楽になるから先生に教えて。」
葵衣......それは紛れまなく私の事だった。
でも他の人が呼ばれていて、
そばでそれを聞いている。
そんな感覚だった。
