1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ



「何か考えてる?」

海斗くんが唇を親指で触る

「正直に言ってもいいの?」

「うん」


「……お風呂場のキスは不意打ちでドキドキした

あと今のキスは慣れてるなって……」

「そういう事、気になんの?」



「だって、聞くから……
元カノもいたことだし、だからといって海斗くんがイヤとかはないよ

過去は関係ない……ただ私の感想だけだよ」


海斗は鞄からゴムを取り出した


「俺が泊まるって言った時さ、どう思った?
スルと思った?覚悟は出来てた?」

菜々美は首を横に振った


「だろうね……打ち上げで俺に言ったじゃん
鎮めて欲しいって……

そういう事は男に言うと火照ってるからHして鎮めてよって勘違いするよ」

菜々美はキョトンとしていた


「そうなの?自律神経とかで火照るとか本に書いてあったよ」



「もう(笑)……菜々美は賢すぎるー

考える事が違うんだもんな(笑)
俺はエロい方の一択しか考えなかった」


海斗は鞄にしまった


「しないよ(笑)」

「そう」

「もちろん持ってきたから来る前は考えたよ

でもこのホンワカした家で健も琴ちゃんもいる

家族って感じがした……だから今日スルのは違うって思った」


菜々美はニッコリ笑った

ちゃんと考えてくれてる……

少し安心した

「じゃあ、宿題しなきゃね(笑)」

「する!ヤバいから…でももう1回……チュッ…
勉強頑張っていっぱいキスもらうー

菜々美とキスするの気持ちいい……」