「明日はお父さんが料理を作ろうかな」

少しほろ酔い気分で言った

「えー、お姉ちゃんは?」

「明日は学校の用事があるの」

「お父さんは料理できないじゃん」

「お父さんだって、きっとやれば出来るよ」

「何か作って出ようか?」

「お父さんに任せなさい(笑)」

酔ってる(笑)


月曜日の学校の支度はちゃんとしておいてねと2人に話した





日曜日の夕方5時に打ち上げ会場に到着した

「来たよ」

「あっ、うん」

海斗くんは一瞬顔をあげたがすぐ下に視線を落とした

菜々美は海斗の隣に座った

「あの……ありがとう、私も来れるようにしてくれて…打ち上げって初めてなの」

海斗は隣の菜々美を見た

「初めてなのか?」

「うん、だって家の事情は海斗くんは知ってるでしょ」

「でも、お父さんが休みの時もあるだろ?」

「そんな都合よく合わないよ
海斗くんが聞いてくれたからだよ
だって行事がある時期って旅行会社も忙しい時期なんだよ」

「そっか、ならよかった……」

席のクジ作るからと言ってペンを渡された

全員参加だからなと笑ってくれた


菜々美は昨日の足の報告と2人の運動会の事を海斗に話す


暫くするとゆっくり襖が開いた

「ねえ、邪魔?そろそろ入ってもいい?だいぶみんな来てさ」

「はぁ?何言ってんだよ、席のクジ作ってたんだよ、早く引いて会費払えよな」

海斗は会費を入れる封筒を菜々美に自然に渡した

話が弾んでるからさー、と男子はクジを引いていく