「ふぁーい」

ガチャっと鍵が開いた

「早かった?まだ寝てたかな」

「二度寝してた、あがって」

朝食を食べたあとソファで寝ちまっててと話しながら階段を上る


海斗の部屋に新しくソファが置いてあった


「買ってもらった」

「高そう」

「値段は知らない」

海斗が座りおいでと菜々美も横に座らせた

「足伸ばしたいから長いのにした」

まあ、海斗くんの部屋は広いから置けるけどね

膝枕の要求があり海斗くんはゴロゴロ引っ付いてきた

「昼どうする?」

「お弁当持ってきた」

「さすが菜々美、貴重な時間だもんな」

「何の?」

「イチャイチャタイムに決まってんじゃん
俺、超頑張ったくない?誉めて誉めて」

頑張った頑張ったといって頭を撫でる

「嬉しい〜」

海斗くんは菜々美の腰に手を回した



「海斗いる?」

急に部屋のドアが開いた

海斗は振り向く

「びっくりした、由実か、何だよ」

海斗くんの頭には菜々美の手が

「昼ごはん食べよかなって誘いに来たけどお邪魔だったようだね」

「邪魔、帰って」

「海斗くん、そんな言い方……」

「鍵閉めときなよね、彼女さんごめんね」

バタンとドアが閉まった

「鍵閉めてくる」

走って海斗は出ていった


「誰?」

海斗くんには何回この言葉を言っただろう

「いとこ……近くに住んでる、一個下で昔はよく遊んでた」


高校は違うけど、文化祭だったらしいと母親からは聞いていた