「痛っ!っ……」

ガーゼがひっついてかなりの痛みがはしる

「ひどいわね、部活したの?」

「はい……っ」

亮太は我慢して口を押さえた

後ろからポコッと頭を叩かれ

「我慢しなくていいよ(笑)」

いや、でも自分の親なら痛てーよって言えるが流石によそ様の家で叫ぶなんて……

「足拭くね」

明日香が温かいお湯とタオルを持ってきて亮太の足を拭き始める

「ち、ちょっと自分でする、部活後の足なんて汗臭いから」

「何言ってんの、じっとして、怪我人なんだから」

「でも……」

「黙る!」

「はい……」

超恥ずかしいよ、絶対足臭いし

亮太は真っ赤になって手で顔を隠す

明日香のお母さんが救急箱らしきものを持ってきた

「傷が深いようだけど、何部?」

「サッカー部です、スパイクが当たって…」

「血が止まらなかったら縫わないと」

「縫う?んですか?」

亮太は顔が青ざめてきた

「明後日の試合に出たいんだって、だからマネージャーにも隠そうとしてたのを私が見つけた(笑)」

明日香は足を拭いてくれると1度部屋を出ていった

「試合終わったら病院に1度来なさい」

「看護師さんですか?」

「そうよ、病院閉まってても明日香に連絡くれたらいいから」

「ありがとうございます」

自分での手当の仕方を中川に教わり、メモした

中川に似て気さくなお母さんで夕食も誘われたが家で用意してるので断って帰ることにした

「無理はしないでね」

「ありがとう、助かった」