下駄箱に貼りだされた一枚の紙。

これで私の運命は決まる。


この時は、今までで感じたことの無いくらい、心臓の音を感じた。

雪はそばにいてくれて、一緒に紙を見た。

2年A組




17番 新条さな





24番 中島雪





それを見た瞬間、涙が溢れそうになった。

また同じクラスになれる。

その嬉しさで。

安心した。

でもね。

アイツからは逃げられなかった。

あの事実からは。


2年A組




1番 赤木海人



再び同じクラスになることへの不安な気持ちもあったが、雪のおかげで、心臓の音もだんだん落ち着いてきた。

もう2年生。

だから、真面目に勉強だけを頑張る。

そう決意した。でも、そんなの上手くいく訳がなくて、テストの平均点は50点。

英語においては、26点。

勉強なんて辞めてやる。

毎日思う。

好きだったはずの勉強も、楽しかったはずの学校もだんだん嫌いになる。

勉強しても結果は出ない。

学校に行っても、海人くんに会うだけ。

胸が苦しくて、辛くて。

あんなに悪口を言われたのに、心のどこかでまだ好きという気持ちが残っている。

嫌いだ。



嫌いだ。


いくら自分に言い聞かせても、気づけば海人くんのことを見ている自分がいて、嫌になる。

ただ、幸いなことに隣の席にはならずに済んだ。




と思っていた。