再び、好きになる。

―日記から始まる恋―

私は毎日宿題で日記を書いている。

書くことは様々だ。

自分がしたこと、楽しかったこと、好きなこと、もちろん推しについてがほとんどだと思う。

なぜならオタクだから。

新しい担任になっても、おたく全開で推しについて語る。

それが私だ。

先生たちはいつも、そんなどうでもいい日記なんかに、返事を書いてくれる。

感想だったり、意見だったり、自分の体験談だったり…

私はとりあえず、推しの紹介をした。

きっと冷たい返事が返ってくる。


そう思い込んでいた。

しかし、真逆だった。

わざわざ曲についても調べたようで、

"この曲感動しました。翔太さん、かっこいいですね"

なんて書いてあった。

なんだか、嬉しかった。

そんなふうに私を知ろうとしてくれる人はあまりいないから。

その日から、私は素の私を出そうと決めた。