ヤンキーとお姫様


駅で初めて見た子に



「ずっと好きでした」



そう言われた



え…

あ、今日バレンタインか



けど…



「ずっと…?」



「あ、気持ち悪いですよね
知らない人からそんなこと言われたら…」



「や…」



「嫌じゃなければ…
コレ、受け取ってください!

あの、手作りじゃないので
変なものとか入ってませんから…

でも…
本命です」



差し出された手さげ袋が震えてた



きっとこの子は

勇気をふりしぼって

今ここに立ってるんだろうな



そう思うと

受け取らないとか

できなかった



「…ありがとう」



マフラーで口元は隠れてたけど

澄んだ瞳で真っ直ぐオレを見てた



耳が赤くなってた



きっと今

この駅のホームで

この子が1番熱いのかも…



凍りそうな風が吹く中

そぉ思った



オレが来るのをずっと待っててくれたのかな?



「寒いから、風邪ひかないでね」



「はい…ありがとう…」



彼女は
はにかんでマフラーに首を埋めた