気付いたら天井が見えた
オレ、何してたっけ?
アレ?寝てた?
何時?
朝?夜?
寝返りをうったら
姫香がテーブルにうつ伏せで寝てるのが見えた
そっか…
姫香が来てたんだ
テーブルの上に問題集が広げてあった
丸付けぐらいしてやるか…
え…
『ブス!』
『死ね!』
殴り書きで書いてあった
まだ嫌がらせされてる?
ズキン…
姫香
我慢してる?
オレは赤ペンで文字の上から
『かわいい』
『笑え』
そう書いて問題集をそっと閉じた
姫香の寝顔を見たら
胸がズキズキした
「姫香…」
姫香の肩を揺すった
起きない
「姫香、起きろ…
…
おい!姫香…」
やっぱり
オマエ
かわいいな
そっと頬に触れた
ドキドキ…
白くて柔らかい頬
ツヤツヤした唇
ドキドキ…
いつかキスしたんだった
ドキドキ…
あの時はまだ
椎那と付き合ってなかったよな?
なんで
椎那なんだよ
なんで
オレじゃなかった?
ドキドキ…
姫香の目がゆっくり開いた
ドキン…
目が合った
「今日は、してくれないの?」
「え…」
「んーん…なんでもない…」
オレの手が触れてる頬が動いた
ドキン…
オレ何してんだろ
咄嗟に姫香の頬をつねった
「痛い…」
「姫香、変な顔…
寝てた跡ついてるし…」
オレが笑ったら姫香も笑った
「もぉ、遅いから帰れよ」
「うん…」
素直じゃん
「また来ても、いい?」
「だから、ダメって…」
「なんか、ここに来ると落ち着くの」
オレは落ち着かないから!
今もドキドキしてる
さっきの文字が浮かんだ
ブス!
死ね!
ズキン…
「来るなら、アイツの許可取ってから来いよ」
「ん?来てもいいの?」
「いいや…なんでもない」
「うん
じゃあ、オヤスミ」
「おやすみ」
バタン…



