ライブハウスに入ると
既に熱気を感じた
外より暑くない?
外の日差しがやっと落ちて
外の方が幾分か涼しく感じた
いつもどおりヤローが多いな
姫香が好きなバンドは
男性のファンの方が多かった
会場で姫香の姿を探した
姫香どこ?
姫香いつもボーカルの左側にいたよな…
…いた
人混みを抜けて姫香の近くに行った
「姫香、お待たせ…」
「なんだ、ホントかよ」
「ちぇ…しかもいい男…」
ふたりの男が姫香から離れて行った
「なに?
姫香、なんかあった?
ひとりにして、ごめん」
「一輝、こわかった」
「なに?なんかされた?」
会場がガヤガヤしてて
姫香に耳を近付けて聞いた
姫香がオレのシャツを掴んだ
「ひとり?って聞かれたから…」
「うん…」
「彼氏と来たって、嘘ついた
ごめんね、一輝」
「あ、うん…」
彼氏
ドキン…
「ホント、ごめんね、一輝」
ごめん、か…
「ごめん…オレこそ…
ひとりにして…
…
ごめん…
ホントの彼氏じゃなくて…」
ズキン…



