ヤンキーとお姫様


「姫香…」



オレの胸にいる姫香

呼んでも返事がなかった





どんな顔してる?



オレも今

どんな顔してる?



ドキドキ…

ドキドキ…



「姫香…

これからもずっと隣にいてよ

当たり前にオレの隣で笑っててよ」



小室さんに会えてなかったら…

姫香に伝えることもなかったかも



ドキドキ…

ドキドキ…



「ホントは、この曲が…1番好き」



え…


姫香が話をそらした



大事な話

してるのに…



オレ

真剣なのに…



「でも、ホントは、1番嫌い

ここ…この歌詞…」



オレの気持ち

無視?



♪〜叶わないキミとの口づけを
永遠に夢にみる



「一輝…叶わないよね?」



「え…」



「やっぱり、永遠の、夢なのかな?」



叶わない

キミとの口づけを

永遠に

夢にみる



ドキン…



「隣で笑ってるだけなんて…
私、ヤダな…」



姫香

どんな意味で言ってる?



ドキドキ…

ドキドキ…

ドキドキ…



「やっぱり、歌詞のとおりなのかな…

私、何度も泣いちゃった

だから、王子様来ないのかな?

ねぇ、一輝…
叶えてよ…

もぉ、泣かないから…」



姫香

本気で言ってる?



「叶わないなら…

私、遠くの大学行っちゃう」



「え…
それは、ヤダ!

オレで、いいの?姫香」



「一輝しか、叶えられない」



姫香

マジ…?



「…オレで、よかったら…」



「うん…一輝が、いい…

そしたら、ずっと隣にいるから…」



姫香がオレのネクタイを引っ張った



ドキドキ…

ドキドキ…



ゆっくり

近くなる



ドキドキ…

ドキドキ…



ずっと近かったのに

ずっと遠かった



ドキドキ…

ドキドキ…



オレたちの距離が



重なった



ーーー



ドキドキ…

ドキドキ…