「少し痩せたね・・・。ちゃんと食べてないんだろ」

ベッド脇に三ツ谷さんと並んで腰掛けたわたしの顔を見つめ、ナオさんが辛そうに。

「ちょっと不健康なダイエットしただけ。心配しないで、今日からはモリモリ食べるから」

おどけて無理に笑ってみせる。

「沙喜、俺のせいだってもっと怒っていい。我慢しないで何でも言う約束だよ」

「・・・怒ってはないの。ただどうしていいか分かんなくなっちゃって。わたしが諦めれば全部おわるって、そんなことばっかり考えてた・・・」

「三ツ谷から聞いたと思うけど入院と離婚が重なってね・・・。沙喜にどう言えばいいか・・・考えてるうちに今日まで連絡できなかった。本当にごめん」

苦しげに歪んだ眼差し。わたしは首を横に振った。

「ナオさんはなにも悪くないんだから・・・謝らないで。ここにいてくれるだけでいいの」