説得しようとしても、男性は「信用しない」と繰り返すだけだ。すると、男性の足元に紫の不気味な光を放つ魔法陣が現れていく。僕が何かと警戒すると、その魔法陣の中から僕らを襲ってきたゾンビが現れ、僕は「えっ!?」と驚く。

「驚いたか。俺はカズ、ネクロマンサーだ。ここにいるゾンビたちは、俺が召喚したアンデッドだ」

カズはニヤリと笑って言う。ネクロマンサー……死者や霊を用いた術を使う者のことだ。学校で習っただけで、実際に術を見たりするのは初めてだ。一気に緊張してしまう。

「行け」

カズは召喚したゾンビたちに命令すると、姿を一瞬で消してしまう。ゾンビたちの数はさらに増えていて、僕に一斉に襲い掛かってきた。

「先生!」

エリカが銃を撃ち、助けてくれる。リオンの矢も飛んできた。三人で協力し、何とかゾンビたちを倒していく。

「エリカ、リオン、ありがとう」

僕が二人にお礼を言うと、リオンは親指を立て、エリカは照れ臭そうに笑う。エリカのその顔を見るたびに、こんな状況でも安堵してしまうんだ。