親しくもないくせに地味女がとやかく言うな、と思うかもしれない。
だけど、思わせぶりな態度をする姿は少し七瀬くんと似ているような、そうでもないような気がして。
「…つまり、遠坂さんは恋愛対象外の女子にはたとえ友達であっても仲良くするなって言いたいの?」
「え、いや、そこまでは……」
「オレは男女関係なく人と関わるの好きだから他人を拒絶するなんてできないな〜」
中条くんの言葉を聞いて、私はある疑問を抱いた。
何故、世の中の女子は皆、彼のような男に恋をしてしまうのか。
顔が良いから?
肉体関係として繋がっていたいから?
…わからない。
今時の若者の思考がわからない…!!
ただ私が未経験なだけだからなの!?
「…ってゆーか、なんで遠坂さんがそうゆうこと言ってくんの?関係なくない?」
「ゔっ…た、確かに関係ないけども……」
「…あ、もしかしてアレ?遠坂さんも実際オレみたいな男に同じことされてんの?」
「っ…な、中条くんと同類にしないでよ!」
「うわ、ひど〜い。でも好きなんでしょ?七瀬くんのこと」
「っ…!?」
ギクリ。
肩が飛び跳ね、次第には顔が熱を帯びていく。


