「俺のこと好きでいてくれてるのに、なんか、キープしてるみたいになっててごめんね」
「えっ、そ、そんな、私は七瀬くんと放課後一緒にいられて嬉しいです」
「でも、俺はきみの気持ちには答えられないし、誰かを好きになったこともない。"友達として"なんて言ったけど、きみを傷つけてるのは確かだし、最低なことをしてるのもわかってる」
───また、悲しそうな表情。
昨日もそんな表情でどこか遠くを見てたよね。
なんで?どうして?
教えてよ、七瀬くん。
「───七瀬くんを好きでい続けちゃだめなんですか?」
「だめ、ではないけど……」
「私はっ!ずっと…ずっと好きです!!」
去年の夏からずっと七瀬くんしか見ていない。
七瀬くんが私を好きでいなくても、私はただひたすら七瀬くんを想い続けたい。
「私、七瀬くんが幸せになる道を作ります!!
もしかしたら七瀬くんも好きな人が目の前に現れるかもしれません。そのために私は七瀬くんに恋を教えますっ!だから、その……そうですっ!!」
「───七瀬くん、恋をしましょう!」