七瀬くんは大人っぽくて、彼自身の独特な色気があり、他の男子とは違う雰囲気を纏っているから、女の子は気になるんじゃないかな。
顔立ちがすごく整っているからっていうのもあるけど。
「女の子からすれば、七瀬くんはとても魅力的なんだと思います」
「ふーん、女の子ってよくわかんないね」
七瀬くんは目を細めてどこか遠くを眺めながらそう言った。
「わたっ、私は…七瀬くんの優しい所に恋をしました…!」
「俺、遠坂さんに優しいことしたかな…」
してくれたよ。
あのさりげない優しさに私は七瀬くんを好きになったんだよ。
私が貧血で倒れかけていた所を七瀬くんが保健室まで運んでくれたり、貧血が少しでもマシになるように鉄分の取れる飴をくれたり……。
「あとは目を見て話してくれる所も好きです…」
「目……あ、目で思い出したんだけど、俺、知らない女の子2人と目が合った瞬間、その子泣きながら『母乳出そう』とか言ってたな…」
「すごい会話ですね…」
その人たちは七瀬くんと目が合って相当嬉しかったんだろうな…。


