数日間引きこもり生活をしていたが、ももちゃんのお陰で通常運転に戻った。今日は久しぶりにオンナノコのお家に遊びに来た。

「智~、いらっしゃい!」
「お~、モエ、おひさ~」

 ドアを開けた瞬間、甘ったるい匂いが鼻を突いた。不思議と嫌悪感を感じた。アレ?モエの女の子っぽいこの匂い好きだったのにな。嗅ぐだけで興奮したのに。

「ホント、久しぶりだよ~会いたかったあ。」

 ドアを閉めたらすぐ、モエが甘えるように抱きついてきた。柔らかい暖かさを感じ、安心した。そう、これこれ。俺からもぎゅっと抱き締め返した。体をそっと放し、ほほにチュッと音を出して口づけた。

「え~?ほっぺぇ?」

 モエが不満そうに唇に人差し指を当てた。ふっ。俺はモエのこういう所が気にいってる。欲望に素直で、駆け引きなんていらない。楽だ。おまけにかわいくて、いい体してるしな。

「モエはかわいいなあ」

 腰を曲げ口に触れた。

 モエがふっと笑い俺の顔をぐっと引き寄せ口の中に侵入してきた。急に始まる熱い行為に戸惑いが生まれた。あれ…何だかおかしい。

「…ん?智…?」

 いつもと違う俺の態度にモエが不思議そうに見る。モエの顔はもう赤く色づき俺を受け入れる気が満々だ。今日はなぜか気が乗らず優しくモエを引き離した。いつもならすぐ応戦したのに。むしろ彼女の方からやる気なんて嬉しい状況なのに。

「ふふっ。モエかわいい。お楽しみは後で。先にプリン食べない?」

 軽く頬にキスを落として優しく微笑む。

「…え?う、うん」

 彼女の手を引いて部屋へと入った。