ご機嫌な様子のレーヴに、ネッケローブは「おやおや」とまぶしそうな顔をして彼女を見た。今の彼女は、まるで肌の奥が光っているような、そんな輝きを放っている。
ネッケローブはどこかで同じものを見たことがあったな、と思案しながら、焼き上がって粗熱が取れたパンを陳列用のバスケットに詰めていった。
「ところでレーヴ、おとといあげた小麦粉はどうだった?」
人に振る舞うことになったから、サンドイッチのパン用に小麦粉を分けてほしい。
そう言ってレーヴがやってきたのは一昨日のこと。彼女に小麦粉を分けるのは珍しいことではなかったが、誰かに振る舞うからと言ったのは初めてのことで、ネッケローブはずっと気になっていたのだ。
「あの小麦粉、最高だったわ! もっちりとしていて、空気をたくさん含んで──」
小麦粉を絶賛する言葉が続く。
ネッケローブは苦笑いを浮かべ、「違う違う」と言った。
「誰かに作ってあげたのだろう? 感想とかなかったのか?」
詰め終えたバスケットを、レジ近くの台へ置く。
夏の日差しのようなピカピカしたオレンジのデニッシュは、本日のおすすめ商品だ。
ネッケローブはどこかで同じものを見たことがあったな、と思案しながら、焼き上がって粗熱が取れたパンを陳列用のバスケットに詰めていった。
「ところでレーヴ、おとといあげた小麦粉はどうだった?」
人に振る舞うことになったから、サンドイッチのパン用に小麦粉を分けてほしい。
そう言ってレーヴがやってきたのは一昨日のこと。彼女に小麦粉を分けるのは珍しいことではなかったが、誰かに振る舞うからと言ったのは初めてのことで、ネッケローブはずっと気になっていたのだ。
「あの小麦粉、最高だったわ! もっちりとしていて、空気をたくさん含んで──」
小麦粉を絶賛する言葉が続く。
ネッケローブは苦笑いを浮かべ、「違う違う」と言った。
「誰かに作ってあげたのだろう? 感想とかなかったのか?」
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