膝の上に座りわずかに視線が高くなったレーヴが、デュークを見下ろす。
 細められた目は、まるでデュークを試しているみたいだ。

「君は、小悪魔みたいだね」

 限りなく純粋な存在のように思っていた彼女だが、次々に違う面を見せてくれる。
 これからデュークは、彼女の新たな一面をどんどん知っていくのだろう。それは好きだったり、嫌だったりするかもしれないが、全部ひっくるめて彼女のすべてを愛していきたい。

「そんなこと、初めて言われたわ」

 驚いた、とレーヴは目をぐるりと回す。
 茶目っ気たっぷりの目を手のひらで覆い隠し、デュークは弧を描く魅惑的な唇に吸い付いた。