思わぬサプライズに感極まって泣きそうだ。
 溢れんばかりの愛しさと、デュークがこれからもそばにいてくれる幸せをどうにか彼にも伝えたくて、レーヴは彼の頬を引き寄せて唇を押しつけた。
 一回、二回と続けるうち、デュークがもぞもぞし始める。彼が何を求めているのか知りながら──いや知っているからこそ──焦らすように頰へキスを贈り続けた。

「ねぇ、レーヴ……」

 自身の劣情を窘めるように咳払いをするデュークが、おかしくてたまらない。
 キスをやめないまま、レーヴは「なぁに?」と甘えるように言った。

「キス、させて」

「しているでしょう?」

「わかっていて言っているだろう」

「ええ、もちろん」