心地よく揺れる馬車の中、デュークはようやく笑ってくれたレーヴの胸元に視線を落とした。
寛げられた胸元に、馬の紋様が見える。
痛々しさに目を背けたくなるが、これは彼女曰く名誉の勲章らしい。
デュークからしてみたら、痣のせいで彼女を無理やりに引き留めているような気がして、気分が良くなかった。
「これ……」
そっと指の腹で撫ぜると、レーヴの肩がピクンと跳ねる。
デュークは抱きしめていた腕を少し緩めると、彼女の顔を覗き込んだ。
「ああ、痣? もう、痛くないよ」
大丈夫だと、レーヴは何度も言っている。
けれどデュークは、嫌でたまらなかった。なんとか消せないかとレーヴが気絶した後に試行錯誤してみても、消えるどころか薄れもしない。
寛げられた胸元に、馬の紋様が見える。
痛々しさに目を背けたくなるが、これは彼女曰く名誉の勲章らしい。
デュークからしてみたら、痣のせいで彼女を無理やりに引き留めているような気がして、気分が良くなかった。
「これ……」
そっと指の腹で撫ぜると、レーヴの肩がピクンと跳ねる。
デュークは抱きしめていた腕を少し緩めると、彼女の顔を覗き込んだ。
「ああ、痣? もう、痛くないよ」
大丈夫だと、レーヴは何度も言っている。
けれどデュークは、嫌でたまらなかった。なんとか消せないかとレーヴが気絶した後に試行錯誤してみても、消えるどころか薄れもしない。



