受難体質の女軍人は漆黒の美形獣人に求愛される

 肌に焼き印を押されているようだ。叫びそうになるが、あまりの痛さに声も出ない。
 もがきながら、レーヴは怒った。

(聞いてない。聞いてないよ、ラウムさん! こんなに痛いなら先に言っておけー!)

 ロディオン・ラウムは呪文を唱えるだけだと言っていた。
 だが、そんなわけがなかったのだ。せめて先に教えてもらえていたら覚悟もできたのにと思いつつ、レーヴは力一杯近くにあった草を引きちぎる。
 呪いは呪いなのだと、レーヴは身をもって知らしめられた。

「いったぁ……」

「レーヴ!」

 どれくらい、そうしていたのだろう。長かったような気もするし、ほんのわずかな時間だったような気もする。