(離れ難いなぁ)
レーヴはおずおずと腕を上げると、デュークの背に回してみた。その途端、ピクリとデュークの体が反応して、強めの抱擁が緩められる。レーヴは遠慮しなくて良いのに、と思いながら、加減された力を補うようにギュッと抱きついた。
隙間なくぴったりとくっついた胸に、デュークの鼓動が伝わる。ドクドクと聞こえる心音は、レーヴと同調したみたいに少し早めだった。
(デュークも緊張しているのかしら?)
気になって顔を見上げてみれば、長い年月を経て海底で生まれた木の化石──ジェットのような目が、レーヴを見つめていた。
慈愛に満ちた視線の中に、それとは別の相反するものが見え隠れしている。レーヴは見極めるように、じっと見つめ返した。
「はぁ」
デュークの形の良い唇から熱い吐息が漏れた。
気のせいか、彼の体温が上がった気がする。
レーヴはおずおずと腕を上げると、デュークの背に回してみた。その途端、ピクリとデュークの体が反応して、強めの抱擁が緩められる。レーヴは遠慮しなくて良いのに、と思いながら、加減された力を補うようにギュッと抱きついた。
隙間なくぴったりとくっついた胸に、デュークの鼓動が伝わる。ドクドクと聞こえる心音は、レーヴと同調したみたいに少し早めだった。
(デュークも緊張しているのかしら?)
気になって顔を見上げてみれば、長い年月を経て海底で生まれた木の化石──ジェットのような目が、レーヴを見つめていた。
慈愛に満ちた視線の中に、それとは別の相反するものが見え隠れしている。レーヴは見極めるように、じっと見つめ返した。
「はぁ」
デュークの形の良い唇から熱い吐息が漏れた。
気のせいか、彼の体温が上がった気がする。



