的外れの心配をするレーヴのお尻に夢中になっているデュークは、彼女の憐れみに満ちた視線に気づくことなく、逃げようとする彼女の腰を強く抱き、抗議するように鎖骨を甘噛みする。

「ひゃあ!」

 彼女の色気のない声も、デュークの耳には喘ぎ声のようにしか聞こえない。
 興奮した声で彼女の名前を呼び、吐息まじりの声がレーヴの首筋を撫でる。

 くすぐったくて反射的に身を捩ったら、それさえ許さないとばかりに強く抱きしめられた。

 レーヴはフルフルと小動物のように震えながら、これ以上ひどいことをされませんようにと祈るばかりである。

「デューク、ダメだったら……」

 精一杯の抵抗も、デュークにとっては子猫がじゃれついているくらいにしか思えない。
 甘えるような声でダメと言われても、彼にはもっととねだられているようにしか聞こえなかった。