「えっと……つまり、魔獣の時は子供だってこと?」

「そうだね。その認識で合っていると思う」

 理性がある魔獣は人に恋をしやすい。
 だが、理性がある魔獣すべてが恋をするわけではない。中には人を恐れ、恋をしないという選択をする者もいる。あるいは、運命の相手を見つけられず、魔の森へ戻る者もいる。
 そういう魔獣がいるから、理性のある魔獣が絶えることなく今に続いているのだろう。

 理性のない魔獣が人を襲うのも、そこに起因しているとデュークは考察する。
 理性のある魔獣が感じる「食べちゃいたいくらい好き」を、理性のない魔獣が食欲と錯覚する可能性はなきにしもあらず。
 同じ食べてしまいたいでも、デュークのそれは性欲だった。

 デュークはレーヴのむっちりとしたお尻を見つめ、うんうんと頷いた。
 あいかわらず彼女のお尻は彼の好みど真ん中である。形、大きさ、やわらかさ、全てにおいて理想形。何を隠そう、デュークはこのお尻に惚れてレーヴを気にするようになったのだ。