僕は、すぐにギターをしまって走ってその場を後にした。



待ち合わせ場所には、見なれた顔ー。



母がいた。



「十音。」



「父さんは・・・?」



「住む場所も、金もないのにあいつは何考えてるんだ!ですって。」



「・・・」



何も言わない僕を見て、母は笑った。



「そんな、お父さんから預かってきたの。」



母の手から、僕の手に渡された。