時給三00円の死神

「バカなのか?」


思わず放たれた暴言に、花森さんは

「いい反応だね佐倉くん。君面白いぞ」

と返してくるが、いやいや何が面白いんだ。

300円て。

だいぶ笑い事じゃないぞ。


この時点で既に心が折れてもいいところだったが、念のために質問を続ける。


そして、するんじゃなかったと思った質問集がこちらである。

「ええと、勤務時間はどうなっているんだ」


「学生の場合は1日四時間。勤務時間なんてあってないようなものだけどね」


「?残業があるのか?」


「うん、日によっては早出も残業もあるよ」


「残業代は?」


「でないよ」


「は?」


「残業代はないって言ったの」


「一円も?」


「うん。ついでに言うとシフトも選べないよ」


「……っ」


「選べないの」