時給三00円の死神

が繰り広げられる。

当然、そんなものを前に抱く感想なんてひとつしかない。


(ああ、これは絶対やばいやつだ。)


いやだって考えてみろよ。


借金まみれで卒業すら危うくなっている
高校生の元に、
やたらうさんくさい男が現れたかと思えば、
翌日には教えてもいない自宅に美人のクラスメートがやってくる。

そして放たれるはマシンガン幸せ講座。

これはもうあれだ。

絶対
「それはさておきこの壺なんだけど、
なんとたった20万円で幸せを運んでくれるらしいよ」と来るパターンだろ。

アパートの周りをグラタン軍団が取り囲んでいればなおさらパーフェクトだ。


教室で見るのと変わらぬ能天気さで怪しい宗教の片棒を担いでいたとは。


そんな思いは顔にでも出ていたのだろうか。


「ふっふっふ。佐倉くん、私の事ヤバイ女だと思ってるな。」


「いやべつに」


「それで隠していたつもりかい?顔に出すきだぞ。」


出ていたらしい。

そいつは失礼したな。


そんな俺に気を悪くするわけでもなく、
花森さんは

「気持ちは分かるよ。最初は私もそうだったもの」

とケラケラ笑いながら意外なものを出してくる。