……そういえば、僕が描いたこの子……キラキラ輝いてるな。虹みたい……。

自分でも気付かなかった。この子、眩しいくらいの笑顔を浮かべてる。

「そうだ!虹を描こう」

止まってた手が動いた。虹を描く前に、まずは空を描く。

虹か……そういえば、皆と別れたあの日も虹を見たよね……。

そう思って、窓に目を移した。あの日のように、虹は架かってない。

「……またいつか、虹を見てみたいな……」

そう呟いて、液タブに目を移すと空に大きな虹を描いた。