そう言ってすぐに切られた電話を終えて、月を覗く。
すぐってどれくらいかなぁ。
大地のことを考えながら、たまに雲に隠れる春の月の光をぼんやりと感じていた。

そんなに時間は経っていないはずなのに、 こんな長く長く感じてしまうのは 月のせいなのか、それとも大地のせい?

「早く来ないかなぁ」

大地がこちらに来るまでの間は、 もうすぐ夜明けとなる月に相手をしてもらうことにしよう。
彼がここに到着する時には、もうおはようになってるかな?

それでもいい。
いつまでも待つから、大地に会いたいな。