もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

「天沢」

彼が輝かしい瞳を見せる。

水のように透き通った瞳は、淡い桜色に染まっていた。


──綺麗なのは、紛れもなく君の方だよ。



一度目を閉じて深く深く深呼吸をした後、ぱっと瞼を上げる。

「これからも、会ってくれる?」

ヴァイオリンの弦のように、声が震えるのがわかった。



天沢に近づいて裏切られるのが怖いのに、それでももっと側にいたいと思ってしまう。



…私はどうやら光を見つけてしまったようだ。

天沢という、太陽よりも眩しい存在を。


「僕でよければ喜んで」


天沢は礼をするかのように微かに体を前に倒して、俯いている私に微笑みかけた。

「これからもよろしくね」

なによりも甘い笑み。


一度甘さを知って仕舞えば、もう忘れることはできない。



四月の暖かい日差しが、私たちを包み込むかのように降り注いだ。


どこからか、優しい匂いがした。