もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

天沢は、しばらく瞼を伏せながら首を捻っていた。

悩んでいるようだが、やはり怒っている様子は見られない。

「能天気すぎ、か…。んー真面目に…手っ取り早く…」

なかなか答えは出ないようで、長い沈黙が訪れる。

「やばっっ!!見て見てっ!超イケメンなんだけどっ!」

「えっ、どこどこ!?うわっ、キレーな顔っ!人形!?」


彼の方は考えるのに夢中で気づいていないようだが、私の耳にはしっかり言葉が届いてしまった。

一刻も早くこの場から離れたい。

気持ちが昂って気づかなかったが、小柄な美少年が隣にいる今の状況は、とにかく周囲の視線を集めている。


隣にいる私はどう思われているんだろう。



──なんで花咲って水瀬なんかといるわけ?真逆じゃん。




舐め回すような視線が…

怖くて、嫌で、気持ち悪くて仕方がない。


「…はぁ。ここにいても拉致が開かないし、取り敢えずお店行く。それで良いでしょ?」

天沢がずっと閉じていた瞳を大きく開いてパチパチと瞬きを繰り返す。

しばらくすると、重なるたびに音が鳴りそうなくらいに長い睫毛が止まった。

「…いいの?」

「さっきから言ってるでしょ。誰かに見つかると私が困るの。良いから、早く連れてって」

天沢は少し動きを止めた後、心底嬉しそうに微笑んだ。

「ありがとう、水瀬さん」

まるで柔らかい太陽の光ような…温かくて優しい笑み。

認めたくないけれど、認めざるおえない。

やっぱり天沢は、とてつもなく美少年だ。


「うわっ、笑ってるっ!カッコいー!!」

「マジでっ!?あーあ、こっち向いてくんないかなーっ!隣にいるの彼女?」

雑音が私の心を乱していく。

私は好きでこいつといるんじゃないっ!