もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい


電車から降りると、見慣れた道を見渡しながら学校への道を歩んだ。

昨日も雨だったので、草花にのっている水滴が日光に照らされキラキラと光を放っている。




── 空はいつでも僕らを見守ってくれている。

今日みたいに涙を流しているときもあるけれど…僕は決してそれを不快には思わない。

とても綺麗だから。





今まで雨が降った時、周囲の人々は口々に愚痴をこぼした。

「気分がじめじめするよね」

「雰囲気が暗くて嫌だ」

「出来ること限られて、つまんないなー」

その言葉全てが自分に言われているような気がして、独り悲しさに溺れていた。

被害者意識が強すぎるとわかっているけれど。


言葉はナイフ。

私の心にはそれが刺さってしまったから。


雨音、という暗くてじめじめした名前が大嫌いになった。



だから、雨を綺麗なんて言っていた天沢に呆れて、やっぱり少しも理解できないと思った。

彼は私とは真逆の人間だ。

何もかも違う。



誰からも好かれない、無能な私。

もう、高望みはしない。

静かな場所で、静かに死ねれば十分…。

また、雨が降れば…あそこに、あの廃ビルに登ろう。


この前は精神が不安定すぎて、彼に縋って馬鹿なことをしてしまったけれど…

もう、同じ過ちは繰り返さない。

決めたから。

私はあそこで最後の時を迎える。



生きることが正しいことだとは思わない。

雨がいつ止むかわからないのと同じように、不幸がいつまで続くのかも不明確。

それなら、もう生きる意味なんてない。

私が生きて損をする人は何人もいるけれど、私が死んで悲しむ人も困る人もどこにもいないから。