もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい


でも、ずっと依存しているわけにはいかない。

中学三年生になった時、七菜香と同じく地元の高校に進もうとした私にきっかけは訪れた。

「水瀬は成績も良いし、真面目で自慢の生徒だ。
県内トップの高校を狙ってみても良いんじゃないか?人間関係は大幅に変わるが、それも必要な経験だと俺は思うよ」

担任に呼び出されてかけられた言葉を、未だに一語一句間違えずに覚えている。

そのくらい自分を認めてくれる人間が七菜香以外にもいることに驚いて、そしてその言葉のままに人生の道を変えるほどに嬉しかった。



七菜香に私は迷惑をかけてばかり。

七菜香がいないと生きていけないって、そんなんじゃ人生乗り越えられない。



それに両親に話しかけてもらったのはいつが最後だろうか。

私はあの家族にとっていらない存在。

祖母の家から近いその高校は、何かと都合が良かった。

名が通る高校に行って、せめてもの親孝行をしよう。



それから私の猛勉強が始まり、春。

無事に高校受験に合格した。

その時だけ、家族は私を褒めてくれてなんとも言えない気持ちになった。



──やっぱり親の自慢になることを成し遂げたら喜んでくれるんだ。



私は、寂しさを微塵も感じずにその家を去った。


家族は駅まで見送りに来てくれさえもしなくて。

私はたった一人の大切な存在…七菜香と一緒に二人で駅へ向かった。


七菜香と互いにぼろぼろ泣いて毎日連絡を取ると約束し、電車に乗った。

「七菜香、あの時助けてくれてありがとう、いつまで経っても私の一番の大好きは七菜香だけのものだよ」

私は精一杯の「ありがとう」と「大好き」を伝えて新しい環境に飛び込んでいった。


それが悪夢の繰り返しと知らずに。