もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

「噂で聞いちゃったんだけれど…酷いことされてるって本当?」

夕日がさして真っ赤に染まる校舎裏。

全てが血だらけに見えて、恐怖のあまりに何も言えなかった。

「本当、なの?」

試されているのかもしれない。

ここで頷いて仕舞えば、親にバラされて…

ただでさえ何もできない子供なのに、と呆れられる?

「水瀬さん、大丈夫だよ。本当のことを言って良いから」

頭では言っちゃダメだと分かっていた。

でも、本当に限界で。


久しぶりに人に柔らかい笑顔を向けられて、優しさに触れて、もう溢れ出す感情を止められなくて。

気づけば全てを打ち明けていた。



泣きながら綴った拙い言葉を、彼女は優しく受け止めてくれた。

「許せない…ごめんね、気づけなくて」

彼女は私を抱きしめて一緒に泣いてくれて。

二人で約束をした。


親友になろう、と。






驚くべきことに、その日からぴたりと虐めは止んだ。

七菜香がそばにいるだけで、誰も私を攻撃してこない。


今まで周りを見ている余裕がなかった私は、その時初めて、彼女がこのクラスの核だということを知った。

「雨音、だーいすきっ〜!」

「私もだよ、七菜香」

彼女の隣にいる時、私はこれ以上ないくらい幸せで。

三年間、理想の…いや理想以上の学校生活を送った。

本当に、本当に…あり得ないくらいに幸せで。


七菜香のことを心から信じていた。