もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

「これは僕の自己満足だから。
僕は君を見捨てたら絶対に後悔する。あの時どうして声をかけられなかったんだろうって。

でも、本当にそれは僕の我儘でしかないよね。水瀬さんにとって嬉しいことでもなんでもない。

君が辛い思いをしているのに、生きて欲しいなんて身勝手なお願いをするなんて。

だから、水瀬さんが僕を嫌うのは正当な行為だよ」

彼はごめんね、と自虐的な笑みを浮かべる。

雨が少しだけ弱まった気がした。

もしかしたら、私の心の嵐がいなくなっただけかもしれないけれど。



私は治っていた涙が意味もなく溢れそうになって、思わず顔を背ける。



嘘だ、嘘だよ。

騙されちゃ…いけない。

どうせまた裏切られるんだから。

私はダメな人間。

誰からも好かれない、愛されない。

わかってる、わかってる…のに。



この温かさを…もう少しだけ感じていたい。

そう願う私がいる。

雨の中の太陽に、惹かれてしまう。