もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

「何でよ…何で?
どうして私なんかに構うの?
非常な言葉を浴びて、突き飛ばされて…それでも不快な感情、少しも見せないのは何故?」

私は感情がこと走って思わず早口になってしまう。

だって、もう何もかもわからない、おかしいよ。




逆の立場なら…それなら理解できる。

誰からも認められる王子様が自殺を試みていて、それを止めようとする通行人なら。

だってそれまでの行いがあるし、皆から好かれる王子様が死んでしまうのは困るから。

でも、これは全くの逆。



どうしてここまで私に構うの?

また七菜香と同じように、私を利用しようとしているの?

それとも同情してるの?

何の才能もなくてついには死のうとしてる、可哀想な人間だって憐んでいるの?



天沢の顔を見るのが怖かった。

彼を信じてはいないけれど…私を馬鹿にしているだけってわかっているけれど…

それでも、傷だらけの心にこれ以上刃物を刺されたら、きっと壊れてしまう。