もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい






左肩に気を遣いつつ、必死に思考を捻る。

「…よし」

なんとか最後の問題まで解いたところで、動かし疲れた右手をぐっと伸ばして達成感に浸った。

天沢の様子を伺おうとすると、彼が微かに身じろぎする。

「…ん」

傷一つない頬が肩で揺れて、形の良い瞳が瞼から顔を出した。

ゆっくりと肩から体を離すと、彼はまだ眠気の残るぼんやりとした表情で目尻を擦る。

「おはよ」

瞳に傷が残るのが怖いので、彼の腕を掴んで静止させた。

だが当の本人は良くわからないといった様子で、ふわりと首を傾げる。

「おはよう、水瀬さん」

いつもに増して柔らかい笑みは、まるで綿飴みたいに私を甘い気持ちにさせる。

思わず頬を緩めた。