もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい


「…大丈夫です。だって、天沢は待っててって言ったから。何かしら連絡くらいはしてくれます。彼は嘘が下手だから」

先生を、自分自身を落ち着けるためにそう発した。

でも、決して上辺だけの言葉ではない。

信じている。ずっと、ずっと。

「…仲が良いんだな。正直意外だよ、そして嬉しい。千晴はもう誰とも深くは関わらないんじゃないかと思ってたからな」

「…彼は人が好きです。誰かを想いやる気持ちだけで、自分の痛みを忘れられるくらいに。

だから、もう一度彼に本当の自分で人と関わって欲しいと、私は思います。誰かが傷つくのを恐れて彼が好きなことをできないのは、嫌です。絶対に」

仮面を被ることを、彼は知らない。

持ち前の優しさだけで、全てを覆ってきた彼は仮面など持っていなかった。

人が笑顔を浮かべたら、涙を流さずに済んだのなら、自分がどれだけ傷だらけでも彼は微笑む。


それは決して、嘘なんかじゃない。

彼は心の底から、嬉しいと、幸せだと思えるのだろう。


彼は優しい。

優しすぎる。

そして、その優しさは彼自身を傷つけていく。



「…伝言、颯希くんにちゃんと伝えます。彼が自分の心を大切にしてくれるように。彼が自分の傷を見つめてくれるように。

天沢を逃すつもりはないです。どこまでも追いかけます。そして泣かせます。彼がここ数年ずっとずっと我慢してきた涙を」

この雨と共に。

君の心の雨も、降り注ぐことだろう。