もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

「明日、羽虹と晴夏が入院してる病院に行こうと思う。千晴、自分のことで休みなんてありえないから、病院に居るんじゃないかと思って」

安東くんが一度言葉を止めて、私の瞳を伺うように見つめた。

太陽の光を限界まで詰め込んだみたいに、力強くて眩しい双眸は宝石のようだ。

「一緒に来てくれないか。それを聞くために、今日ここに来たんだ」

真剣な瞳は眩しいのに、目が離せない。

思わずもちろん、と答えそうになって口を噤んだ。

「…ごめん。行きたい気持ちは山々だけど…。私は行けない」

私は静かに首を振る。

安東くんは予想外の展開に、言葉を失くした。

誤解を生まないために、すぐさま言葉を付け足す。

「今の私じゃ、会えないの。やらなきゃいけないことがあるから」

声は震えなかった。

醜くて、汚らわしくて、大っ嫌いな声だけど、どんな音も君に思いを届けられるのなら。

私は、言葉を綴り続けよう。