一日が異常なほどに長くて、怠かった。
何度、時計と彼の席を見たかわからない。
でも、どんなに遅くても時間は過ぎるものだ。
まどろっこしい一日も、もう終わりを告げる。
『天沢、大丈夫?』
スマホに文字を打ったものの、送信のボタン一つが押せない。
しばらくスマホをじっと見つめていた。
躊躇うことなんてない。
だって、もしも逆だったら彼だってこうするだろう。
天沢は、誰かをほっとくなんて知らない。
ピコン、と送信ボタンを押すと、すぐにメッセージが彼の元へと送られる。
いざとなると一瞬で、こんなことに悩むなんて馬鹿だな、と自分自身を嘲笑った。
でも、そう簡単に不安と憂鬱は消えてくれなかった。
その日の夜は、久しぶりに眠れなかった。
