もしも願いが叶うのならば、私は君の光になりたい

「雨音はすごいね、自慢の親友だー!あの千晴くんにこれだけ早く喋らせるなんて」

羽虹は翳りのない快晴の空のように眩しい笑みでそう言った。

でも、対照的に私の表情は曇っていく。


だって、天沢が本当に話したかったことではないと思う。


私がお願いしてしまったから。

天沢は断る選択肢なく、家族のことを話さざる終えなくなったんだ。

「…無理矢理だったかな。天沢のこと、知りたいって言っちゃったから」

「雨音、大丈夫だよ。

千晴くんは器用だし、辛抱強いけれど。人に自分を明かせるほど豪勇な人じゃないもん。

雨音だから、話しても良いと思ったんだよ。

事実、千晴くんが誰かに過去を話してるのなんて見たことないもん。クラスメイトに尋ねられても、明かすわけないよ」

羽虹は確信に満ちた強い眼差しで、俯いている私の頬を人差し指で押す。

私は何度、彼女に励まされるんだろうか。

「私、羽虹がいないと生きていけない」

「ずっと一緒に居るから大丈夫だよ。私だってもう雨音なしの人生とか、絶対なしだもん」

羽虹の言葉を聴いていると、天沢とはまた違う、友情の味がする。



私は二人に出会ってから、絶対に泣き虫になってしまった。

でもここで泣いては目立つし、何より羽虹が困るだろう。

涙を堪えて、代わりに精一杯の笑みを浮かべる。


これは決して“嘘”じゃない。

嬉しいから、幸せだから、涙が出そうなくらいに羽虹と過ごす日々が好きだから、笑うんだ。

「羽虹、天沢の小さい頃のエピソード…えっと変哲のない普通の日常が知りたい。これなら天沢にも当たり障りないかな…?聴いても良い?」

「もちろん!」